生物資源・細胞の保存

問題点
生物資源や細胞各種を保存する場合、現在、液体窒素などを用いた急速冷凍技術や市販細胞保存液などを使用している。これらは、最初に形成する細胞外の氷形成の大きさを小さくし、細胞内氷形成も制御している。しかしながら、これらの方法でも保存できない生物資源も多く、例えば、乳酸発酵に使用される乳酸桿菌やキノコ子実体、コケ、シダ類の胞子やiPS細胞などが困難である。この解決策として、それら細胞膜の安定化も寄与できる氷結晶制御物質の利用が期待されている。また、畜産業界において、牛などの受精率の低下の問題の解決策として、牛卵子の保存にも期待されている。

ソリューション
細胞などの保存には、大きく二つの解決策が重要である。できるだけ、低温で氷結晶が形成するための高い過冷却活性と形成した氷結晶ができるだけ微小であることである。エキスは、保存液に懸濁した生物自身の氷核形成温度を抑制でき、さらに発生した氷結晶の成長を抑制し、微小な氷結晶を形成できる。さらに、解凍時におきる-５℃以上を通過する際におきる氷再結晶化も抑制できる。
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